まず、用語の使い方ですが、「利用者中心の行政サービス」という表現は、違和感があります。利用者中心は、アプローチのことであり、サービスを修飾するのであれば、「体験価値が高い」とか、「利用時品質が高い」と言った方が適切と思います。また、バックヤードのシステム開発も「利用者」中心でなければならないと思います。 さて、今回の新たな電子行政に関する方針の考え方は、これまでの流れを大きく変えるものと期待しています。しかしながら、実際に、サービスを実現するには、様々な困難があると思います。そのため、考え方の「第3目指すべき社会とこれからの行政サービスのあり方」の第1パラグラフにあるような、活力ある社会に大きく寄与すると思われる戦略的サービスをいくつか選定し、パイロットスタディとして実施してみることを提案します。例えば、現在、関連手続きと連携した「登記・法人設立等関係手続きの簡素化・迅速化」プロジェクトが企画されていますが、サービスデザイン思考の事例として、サービスプロトタイプを作成するところまでを実施して、現実的な課題を抽出し、より現実的なサービスを実現してはどうでしょうか。新たな方針の考え方は、大変にすばらしいとは思いますが、理解し、実現できる人材は、究めて限定されていると考えます。そのため、戦略的な選定と、段階的なアプローチをすることを是非とも検討して欲しいと思います。
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